昭和の戦争を読む俯瞰マトリクス / 通史

通史 1926-1945

満州事変から敗戦までを一続きに読む。

証言収集で読む

昭和陸軍の研究
保阪正康

昭和陸軍の研究(上・下)

保阪正康|朝日文庫 新装版(2025年)

関係者500人超への聞き書きを土台に、満州事変から敗戦までの昭和陸軍を組織として解剖する。将官から兵卒までの肉声で「誰が・どの会議で・何を決めたか」を積み上げた、証言型昭和史の集大成。2025年に新装版。

あの戦争は何だったのか
保阪正康

あの戦争は何だったのか 大人のための歴史教科書

保阪正康|新潮新書

軍隊の仕組み、開戦の決め方、敗戦の迎え方——「そもそも」から説き起こす一冊。長年の証言収集を背景に、あの戦争の全体像を大人向けに一気に掴ませる入門書として書かれた。

叙述・語り部で読む

昭和史 戦前篇
半藤一利

新版 昭和史 戦前篇 1926-1945

半藤一利|平凡社ライブラリー(2025年新版)

「授業」の語り口で満州事変から敗戦までを通す、戦後日本でもっとも読まれた昭和通史のひとつ。なぜ誰も戦争を止められなかったのかを、政策と軍部の動きを軸に語り下ろす。2025年に解説・索引付きの新版が出た。

実証史学で読む

それでも、日本人は「戦争」を選んだ
加藤陽子

それでも、日本人は「戦争」を選んだ

加藤陽子|新潮文庫

中高生への5日間の講義をもとに、日清戦争から太平洋戦争まで「当時の人々がなぜ戦争を合理的な選択と考えたのか」を史料から問い直す。実証史学の入口として広く読まれてきた一冊。

戦争の日本近現代史
加藤陽子

戦争の日本近現代史

加藤陽子|講談社現代新書

征韓論から太平洋戦争まで、日本人が開戦を正当化するのに使った「論理」の変遷を追う。戦争そのものではなく「開戦を支えた理屈」を分析対象にした点に特色がある。

アジア・太平洋戦争
吉田裕

アジア・太平洋戦争(シリーズ日本近現代史⑥)

吉田裕|岩波新書

開戦決定から敗戦までを、政治指導と戦場の実態の両面から通観する実証的な通史。半藤『昭和史』の語りに対して、こちらは史料と研究の到達点で同じ時代を描く。

当事者手記で読む

コミック昭和史
水木しげる

コミック昭和史(全8巻)

水木しげる|講談社文庫

関東大震災から戦争、復興までの昭和を、自伝と歴史解説を織り交ぜて描いた漫画通史。庶民と兵卒の目線で読む昭和史として、活字の通史と対をなす入口になる。

組織論・教訓で読む

「空気」の研究
山本七平

「空気」の研究

山本七平|文春文庫 新装版(2018年)

戦艦大和の特攻出撃は「空気」で決まった——データも合理も超えて日本の意思決定を支配する「空気」の正体を論じた古典。戦争の本であると同時に、現代の会議室の本でもある。

戦場のリーダーシップ篇
『失敗の本質』著者陣

失敗の本質 戦場のリーダーシップ篇

『失敗の本質』著者陣|ダイヤモンド社(単行本)

『失敗の本質』の分析を、現場指揮官のリーダーシップという軸で掘り直した姉妹編。組織の失敗の中で、それでも機能したリーダーは何が違ったのかを問う。

この局面の空白: 記録文学では、まだこの局面を収録していません。 「通史」がその書き方では語られてこなかったのか、選書がまだ追いついていないのか——余白として明示しています。