昭和の戦争を読む俯瞰マトリクス / レイテ

レイテ 1944

陸海の総力を投じて敗れた「最大の決戦」。

実証史学で読む

日本軍兵士
吉田裕

日本軍兵士 アジア・太平洋戦争の現実

吉田裕|中公新書

戦没者の9割が1944年以降に集中する——餓死・海没死・戦病死の統計から、兵士たちが実際に何で死んだのかを立証する。「戦闘で死んだ」という通念を数字で覆した現代の必読書。続編『続・日本軍兵士』も2025年刊。

当事者手記で読む

野火
大岡昇平

野火

大岡昇平|新潮文庫

敗走する比島戦線で部隊を追われた一等兵が、飢餓の果てに人肉食の淵へ追い込まれていく。体験を素材に、極限の人間を描き切った小説。『レイテ戦記』と対で読むと戦史と個の両極が見える。

レイテ戦記
大岡昇平

レイテ戦記(全4巻)

大岡昇平|中公文庫 新版(2018年)

日米両軍の資料と生存者の証言を渉猟し、8万余の日本兵が死んだレイテ決戦の全貌を再構成した戦記文学の金字塔。元俘虜の作家が「死者の記録」として書いた、個人による戦史の到達点。

組織論・教訓で読む

失敗の本質
『失敗の本質』著者陣

失敗の本質 日本軍の組織論的研究

『失敗の本質』著者陣|中公文庫 改版(2024年・あとがき新収録)

ノモンハン・ミッドウェー・ガダルカナル・インパール・レイテ・沖縄。6つの敗北を「日本軍という組織の失敗」として分析した組織論の古典。このサイトでは6局面すべてに架かるハブとして、各局面の個別の本と対で読める。

記録文学で読む

戦艦武蔵
吉村昭

戦艦武蔵

吉村昭|新潮文庫

長崎の造船所で、市民の目から隠されて建造された世界最大の戦艦。棕櫚のすだれで岸壁を覆った機密体制から、シブヤン海の沈没までを取材で再構成した記録文学の代表作。

この局面の空白: 証言収集・叙述・語り部では、まだこの局面を収録していません。 「レイテ」がその書き方では語られてこなかったのか、選書がまだ追いついていないのか——余白として明示しています。