昭和の戦争を読む / 著者から / 井伏鱒二

記録文学

井伏鱒二

1898-1993

広島県出身の小説家。原爆を扱うにあたり、被爆者が書き残した日記などの実在の記録を素材とし、それを日誌の文体に近い抑制した筆でつなぎ直す方法をとった。惨状を叫ぶのではなく、市民生活が崩れていく過程を淡々と積み上げる書き方で知られる。

方法
記録文学 — 徹底した取材を文学の筆で定着させる
拠りどころ
被爆者の日記など実在の記録
世代
体験世代(非被爆)
当事者性
非被爆。広島県福山の出身

著者紹介は「何を史料に、どう書くか」の事実記述に限っています。視点の違いは「対で読む」の本の並びでご覧ください。

収録している1冊

黒い雨
井伏鱒二

黒い雨

新潮文庫(改版)|初刊1966年・新潮社(野間文芸賞)

被爆者が実際に書き残した日記などを素材に、姪の縁談と原爆症の進行を軸として被爆後の日常を再構成した長編。惨状を叫ばず、日誌に近い文体で市民生活が崩れていく過程を積み上げる。原爆文学の代表作として読み継がれている。

原爆 中級