昭和の戦争を読む / 俯瞰マトリクス / 日中戦争

日中戦争 1937-1941

盧溝橋事件から泥沼の長期戦へ。

証言収集で読む

戦場体験者
保阪正康

戦場体験者 沈黙の記録

保阪正康|ちくま文庫

40年の聞き取りの中で、元兵士たちが「語らなかったこと」——加害・慰安所・戦犯——に向き合った記録。証言収集という方法の到達点であり、限界と沈黙まで含めて書かれている。

実証史学で読む

満州事変から日中戦争へ
加藤陽子

満州事変から日中戦争へ(シリーズ日本近現代史⑤)

加藤陽子|岩波新書

満蒙権益をめぐる日中関係史から、満州事変が「なぜ起こせたのか」、日中戦争が「なぜ止まらなかったのか」を実証する。この時代の政治外交史を一冊で押さえる定番の新書。

朝鮮人強制連行
外村大

朝鮮人強制連行

外村大|岩波新書(2012年)

1939年から敗戦までの戦時労務動員について、計画の策定過程・動員の実施状況・動員体制の崩壊までを、行政文書などの基本史料にもとづいて記述する。制度と実務の追跡に徹した実証研究。

南京事件
笠原十九司

南京事件 新版

笠原十九司|岩波新書(2025年新版)

日中全面戦争にいたる過程、南京での被害の実相、推定死者数などを、日本側・中国側・第三国の史料から検証した研究。1997年の初版を大幅に増補し、2025年に新版として刊行された。

記録文学で読む

零式戦闘機
吉村昭

零式戦闘機

吉村昭|新潮文庫

零戦の設計から量産、無敵の緒戦、そして消耗と終焉までを、設計者と搭乗員の側から追う。牛車で機体を運んだ日本の生産力の実態など、技術と戦争の関係を事実で描く。

この局面の空白: 叙述・語り部・当事者手記・組織論・教訓では、まだこの局面を収録していません。 「日中戦争」がその書き方では語られてこなかったのか、選書がまだ追いついていないのか——余白として明示しています。